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貸工場・貸倉庫・売工場・売倉庫における稀少設備「クレーン」の種類とは

2025/07/08

工場や倉庫の不動産取引における設備の中でも、とりわけ導入コストや構造面での制約が大きい「クレーン」は、非常に稀少性の高い設備とされています。
特に重量物を扱う業種にとって、クレーンの有無は物件選定の重要な判断材料となります。
本記事では、貸工場・貸倉庫・売工場・売倉庫の取引において評価されるクレーン設備の種類と特徴を解説します。

クレーン付き工場

クレーン設備がある物件の希少性と評価される理由

クレーン付きの物件が評価される理由は、何よりその「導入ハードルの高さ」にあります。
新設には建物構造の強度確認・改修、法令上の確認、そして設置・点検費用を含めた多額の初期投資が必要です。

例えば、1t〜2t程度の小型クレーンであっても、設置費用は数百万円に達することも珍しくありません。
また、重量や振動の負荷に耐えうる建物構造が求められるため、後付けが難しいケースも多くなります。

このため、すでにクレーンが設置されている物件は「即稼働可能な設備付き不動産」として非常に高く評価され、特定業種からのニーズを強く引き寄せます。

クレーンの主な種類と用途

一口に「クレーン付き物件」といっても、その種類や設置方法により用途や利便性が大きく異なります。
ここでは代表的なクレーン設備を種類別にご紹介します。

天井クレーン
最も一般的な産業用クレーンで、建物の天井近くに設置されたレール(ランウェイ)に沿って移動します。
工場や倉庫などで、重量物の運搬や機械の設置・メンテナンスに広く利用されます。

特徴
■建物の空間を有効活用できる。
■操作が比較的簡単で、広範囲をカバーできる。
■荷重能力のバリエーションが豊富。

主な用途
■工場での金型や資材の運搬
■倉庫での荷物の積み下ろし
■機械の組み立て・メンテナンス

ジブクレーン
柱や壁に取り付けられた腕(ジブ)が旋回するタイプのクレーンです。
特定の作業場所周辺での、局所的な重量物の移動に適しています。

特徴
■設置スペースが比較的小さくて済む。
■天井クレーンを補完する形で設置されることが多い。
■旋回範囲が限定される。

主な用途
■加工機械へのワークの着脱
■トラックへの荷物の積み込み・積み下ろし
■組み立てラインでの部品供給

橋形クレーン(ガントリークレーン)
門型(ゲート型)の構造で、地上に設置されたレール上を移動します。
主に屋外の資材置き場やコンテナヤードなどで活躍します。

特徴
■建屋がなくても設置可能。
■非常に大きな重量物やコンテナの移動に対応できる。
■大規模な設置スペースが必要。

主な用途
■港湾でのコンテナの荷役
■屋外の石材や鋼材などの資材移動
■造船所でのブロックの組み立て

クレーン付き物件のチェックポイント

クレーン付き物件を検討する際には、単に「クレーンがある」だけでなく、次のような技術的・法的観点からの確認が重要です。

耐荷重(t数)・昇降高さ・移動距離などのスペック確認
業務内容とクレーンのスペックが合致しないと、作業効率が著しく低下したり、そもそも使用できない可能性があります。

設置年・メーカー・整備履歴(老朽化や部品供給の可否)
老朽化したクレーンは故障リスクが高く、修理費用も高額になる傾向があります。
メンテナンス状況は安全性に直結します。

建物の構造強度(耐荷重床・柱・屋根の補強)との適合性
特に後付けされたクレーンの場合、建物の強度が不足しているケースがあります。
電力不足はクレーンの性能を最大限に発揮できない原因となります。

法定検査の実施状況
クレーン検査証の有無と有効期限が切れていないか確認します。

賃貸借契約における責任範囲
所有権の所在: クレーンの所有者は貸主か、前の借主からの残置物かなどを確認。
メンテナンス、法定検査の費用負担: 誰が費用を負担するのかを明確にする。
修繕義務の範囲: 故障した場合の修理費用は誰が負担するのか。

こうした項目は、実際の稼働に直結するため、売買・賃貸の契約前に必ず書面等で確認すべきです。

売却・賃貸双方における「クレーン付き」のメリット

貸主・売主側のメリット
■他物件との差別化が可能(設備付き=即戦力)
■クレーンが必要な業種からの問い合わせが集中しやすい
■空室・売れ残りリスクの低減につながる

借主・買主側のメリット
■クレーン新設費用を大幅に削減可能
■改修期間が不要で、すぐに操業を開始できる
■操業リスクや許認可の手間が軽減される

このように、クレーン設備は貸主・借主双方にとって極めて実用的な付加価値を提供する要素となっています。

設備の“価値”を正しく伝える

事業用不動産(工場・倉庫)の選定において、建物の広さや立地だけでなく、設備の有無とその内容は重要な判断材料となります。
特にクレーンのように設置や管理に専門性を要する設備は、情報の正確性と信頼性が欠かせません。

立和コーポレーションでは、こうした専門的な設備情報を丁寧に扱い、物件の「真の価値」を適切に伝えることで、お客様の健全な意思決定をお手伝いしています。

クレーン付き物件を探している、あるいは既存設備を活かした売却や賃貸をお考えでしたら、ぜひ一度ご相談ください。専門知識と経験をもとに、最適なご提案をいたします。

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