第三京浜道路IC周辺で探す貸工場・貸倉庫の立地戦略とは?
2025/06/13
第三京浜道路は、東京都と神奈川県を南北に貫く重要な幹線道路であり、製造・物流系企業にとって戦略的な立地を選定するうえで欠かせないエリアです。
本記事では、主要ICの特徴や供給状況、さらに首都圏全体との連携性までを総合的に解説し、貸工場・貸倉庫を検討される皆様に確かな判断材料をお届けします。
第三京浜道路とは?―首都圏を貫く重要物流ルートの概要
第三京浜道路(通称:第三京浜)は、東京都世田谷区の玉川ICから神奈川県横浜市港北区の保土ヶ谷ICまでを結ぶ、自動車専用道路です。
国道466号に指定されており、東名高速道路や横浜新道と接続することにより、首都圏の南西部と横浜・川崎・東京中心部をスムーズに繋ぐ交通インフラとして重要な役割を果たしています。
第三京浜道路の基本データ
開通 1964年(オリンピック開催の年)
全長 約16.6km
管理者 NEXCO中日本
通行料金 有料(中型・大型車の利用も多い)
接続高速道路 東名高速道路(横浜青葉IC経由)、横浜新道、首都高速3号渋谷線など
この道路の最大の特長は、「都市近郊型の産業支援道路」である点です。
全線にわたり大型トラックが通行しやすい構造であり、各IC(インターチェンジ)は住宅地や商業地と混在しながらも、工場・物流拠点へのダイレクトアクセスが可能なエリア設計になっています。
製造・物流業にとっての重要性
時間短縮と効率化 東名高速道路や第三京浜道路の利用により、都心部や湾岸部への搬送がスムーズに行えます。
災害リスクの分散 東名や首都高などと接続することで、複数の物流ルートが確保でき、BCP対策の観点からも有利です。
拠点間ネットワーク形成 神奈川・東京エリアの工場や倉庫と、販売拠点・港湾施設・空港などを効率よく連携できます。
第三京浜道路は、単なる「通勤道路」や「郊外へのアクセス道路」ではなく、“首都圏の産業基盤を支える大動脈”として、多くの企業にとって重要な資産となっています。
今後も、東京都心部と横浜・川崎エリアの生産・流通活動の要として、その利便性は高まり続けると見込まれています。
主要インターチェンジ一覧とその位置づけ
第三京浜道路には、戦略的な物流や工場立地において注目される5つの主要インターチェンジ(IC)があります。
各ICはそれぞれ異なるエリア特性を持ち、貸工場・貸倉庫の立地としてもニーズが分かれるのが特徴です。
ここでは、第三京浜道路のICを北から順に紹介し、それぞれの実務的な「使われ方」や立地優位性を解説します。
玉川IC(東京都世田谷区)
位置づけ 都心側の起点。東急田園都市線・東名高速へのアクセス良好
特徴 住宅地が多いが、周辺に中小規模の工場や研究施設も点在。
活用例 試作・開発拠点や営業系倉庫。高付加価値型の事業用地に適す。
駒沢IC(東京都世田谷区)
位置づけ 世田谷・目黒・渋谷方面への都市内アクセス拠点
特徴 工場よりも小型の配送拠点やITベースのBtoC物流需要が高まるエリア
活用例 ラストワンマイル対応の小型物流施設や営業拠点に向く。
都筑IC(横浜市都筑区)
位置づけ 港北ニュータウンや産業団地と隣接し、流通加工にも強み
特徴 工業系用途地域を多く含み、一定規模の工場や倉庫が集積
活用例 食品・雑貨の物流センター、製造工場、業務用倉庫
港北IC(横浜市港北区)
位置づけ 横浜市内の物流拠点として中核的役割
特徴 横浜環状北線や新横浜駅にも近く、多方面との接続性に優れる
活用例 物流大手やIT系流通事業者が集積しつつあるエリア
保土ヶ谷IC(横浜市保土ケ谷区)
位置づけ 横浜市南部・湘南方面との接点、横浜新道と接続
特徴 地場産業・軽工業の集積が見られ、中小工場の賃貸ニーズが強い
活用例 製造・修理業や、地域物流を支える倉庫として活用
各ICの貸工場・貸倉庫の供給状況
第三京浜道路沿線の各インターチェンジ(IC)ごとに、実際の物件供給と市場状況を整理し、賃借人・賃貸人の双方にとって判断の助けとなる情報をまとめました。
玉川IC周辺
小~中規模が中心。
都心近接に加えて開発余地に限りがあり、大型物件は稀少。
駒沢IC周辺
主に小規模倉庫・ショールームなど。
真に工場用途の大型施設はほぼ無い。
都筑IC周辺
小型から中大型物件が豊富で、首都圏郊外エリアとしてはトップクラスの供給量を誇ります。
複数階建てやクローズド型倉庫、低床・高床混在型の物流施設、用途変更可能なスケルトン物件も見受けられ、バリエーションに富んでいます。
近隣には港北インターや東名高速にも接続する幹線道路が通っており、神奈川内外への輸送利便性が高い点も魅力です。
港北IC周辺
倉庫・工場が豊富で、横浜市内では最大級の物流拠点エリアのひとつとされています。
大型物流センターや自動仕分け機能付き倉庫が複数稼働しており、継続的な供給と入れ替えが活発な地域です。
幹線道路や港北ニュータウンからのアクセスも良く、通勤利便性を兼ね備えた立地が物流系企業に評価されています。
また、BTS型施設や、複合用途型の先進物流施設の供給も見られ、今後も供給力は維持・拡大が見込まれます。
保土ヶ谷IC周辺
町工場や軽作業系の製造業者に向いた平屋建てや中低層の工場が比較的多く見られます。
広大な新規用地の供給は限られる一方で、築古再生物件のリノベーションや用途転換による新たな賃貸供給が進んでいます。
第三京浜道路から首都圏へのアクセス
第三京浜道路は、首都圏の主要エリアと産業拠点を結ぶうえで極めて重要な役割を担っています。
東名高速道路への接続(横浜青葉IC経由)
第三京浜道路は横浜青葉IC経由で東名高速と直結しており、静岡・愛知方面や関西圏との幹線物流を効率的に連携可能です。
首都高速道路への接続(玉川IC付近)
都内中心部へのアクセスには首都高3号渋谷線やC1環状線が利用でき、都心部の商業地や企業本社への配送にも強みを発揮します。
横浜・川崎方面との連携
港北IC・保土ヶ谷ICからは横浜環状北線や横浜新道へと繋がり、神奈川県内の複数地域を短時間でカバー可能。
川崎方面へもアクセスが良く、湾岸物流との相性も良好です。
羽田空港・横浜港へのアクセス
国際・国内貨物輸送拠点との連携が可能で、空港アクセス道路や湾岸エリアの港湾施設と組み合わせた物流設計も現実的です。
まとめ
第三京浜道路IC周辺は、首都圏を俯瞰した事業拠点戦略において非常に優れたポテンシャルを持ちます。
ICごとの特性を見極めることで、コストパフォーマンスや業務効率の最適化が期待できます。
第三京浜道路IC周辺で貸工場・貸倉庫をお探しの際は、お気軽に「立和コーポレーション」へお問合せください。
宅地建物取引業 国土交通大臣免許(3)8600号
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